FRPとは?樹脂と繊維の複合設計が生む性能とは?

FRP(繊維強化プラスチック)は、「軽くて強く、腐食に強い」次世代の構造材料として注目されており、浄化槽や輸送機器、風力発電設備、医療装置など幅広い分野で活用が進んでいます。
本記事では、FRPの基本構造や使用される樹脂・繊維の種類と性能、それぞれの成形方法の違いや製造上のポイントについて詳しく解説します。
また、素材選定や加工法によってどのように性能が変わるのか、設計者や調達担当者が知っておくべき視点もご紹介します。
さらに、φ2500×11mの大型FRP製造や意匠性の高いゲルコート対応といった、日東電気ならではの対応力と製品事例を交えながら、FRPの可能性と活用のヒントをお届けします。
FRPとは?繊維と樹脂でつくられた軽くて強い複合材料
FRP(Fiber Reinforced Plastics/繊維強化プラスチック)は、その名の通り、繊維と樹脂を組み合わせて作られる複合材料です。繊維にはガラス繊維や炭素繊維などが使われ、これを樹脂で包み込むことで、軽量でありながらも非常に高い強度と耐久性を持つ素材が生まれます。
この構造により、FRPは「鉄より軽く、鉄に匹敵する、あるいはそれ以上の強度を持つ素材」として、さまざまな分野で利用されています。特に金属では対応しにくい腐食環境や、高い電気絶縁性が必要な場所でも安定した性能を発揮できることが特長です。
また、一般的なプラスチックと異なり、FRPは使用する繊維や樹脂の種類を組み合わせることで、製品の用途に合わせて特性を設計できる点も大きな利点です。軽量であること、設計自由度が高いこと、成形加工が可能であることなど、従来の金属や単体樹脂では難しかったニーズに応える素材として、広く活用が進んでいます。
FRPの構造や用途については、次の見出しで詳しく解説していきます。
FRPに使われる樹脂と繊維──素材選定が性能を決める
FRPの性能は、使用される「樹脂」と「繊維」の組み合わせによって大きく左右されます。
ここでは、FRPを構成する主な素材について、それぞれの特徴や用途を中心に解説します。
樹脂の種類と特徴
FRPで使用される樹脂は、主に熱硬化性樹脂が中心です。以下に代表的な樹脂とその特性を示します。
■ 不飽和ポリエステル樹脂(UP)
- 最も一般的に使われる樹脂
- 成形しやすく、コストが安価
- 機械的特性は標準的
- 用途:浴槽、外装パネル、波板など
最も一般的なのが「不飽和ポリエステル樹脂」です。不飽和ポリエステル樹脂は、浴槽や屋外パネルなど大量に使用される部品に適しており、成形がしやすいことが利点です。
■ ビニルエステル樹脂
- 耐薬品性・耐水性・耐熱性に優れる
- 酸やアルカリなど、過酷な環境に対応
- コストはUPより高いが、高機能製品に向いている
- 用途:薬液タンク、化学プラント、配管など
ビニルエステル樹脂は、薬液タンクや化学設備において、酸やアルカリに対する高い耐性を持ち、長期的な安全性を実現します。
■ エポキシ樹脂
- 接着性、機械的強度、耐久性に優れる
- 寸法安定性が高く、高精度が求められる部品に最適
- 硬化後は剛性が高く、CFRPにも使用される
- 用途:航空機部品、電子筐体、構造補強材など
エポキシ樹脂は、高精度や高強度が求められる電子機器の筐体や航空部品に最適であり、寸法安定性にも優れています。
これらの樹脂は、目的や要求性能に応じて最適なものが選定されます。コストと性能のバランス、化学的耐性、仕上がり外観など、総合的な観点で決める必要があります。
繊維の種類と特徴
FRPに使われる繊維は、引張強度や剛性を担う重要な要素です。代表的な繊維素材は以下の通りです。
■ ガラス繊維(GFRP)
- 最も広く使用される繊維
- コストが安く、機械的特性も良好
- 絶縁性や耐候性にも優れる
- 用途:バス、浴槽、屋根材、風力発電カバーなど
中でも最も広く使われているのが「ガラス繊維(GFRP)」で、機械的特性に優れ、安価で大量生産に向いています。屋外環境や建築設備などで求められる耐候性や電気絶縁性にも対応しており、非常に汎用性の高い素材です。
■ 炭素繊維(CFRP)
- 高強度・高剛性・超軽量
- 高価だが、比強度・比剛性は圧倒的
- 用途:航空機、自動車部品、スポーツ用品など
より高性能を求める場合には、「炭素繊維(CFRP)」が選ばれます。CFRPはガラス繊維よりも軽くて強く、航空機やスポーツカー、F1マシンなど、極限環境での使用に耐えうる特性を持ちます。
■ アラミド繊維(AFRP)、その他
- 衝撃吸収性や耐切創性に優れる
- ケブラー(KFRP)など、防弾チョッキなどでも使用
また、防弾チョッキなどに用いられる「アラミド繊維(AFRP)」は、衝撃吸収性や耐切創性に優れており、特殊用途に適しています。
【樹脂・繊維別 特性比較表】
種類 | 特徴 | 主な用途 | コスト感 |
---|---|---|---|
不飽和ポリエステル樹脂 | 成形性が良く、汎用的 | 浴槽、パネル、屋根材 | 低 |
ビニルエステル樹脂 | 耐薬品性・耐水性に優れる | 薬液タンク、化学プラント | 中 |
エポキシ樹脂 | 強度・寸法精度に優れる | 航空部品、電子筐体 | 高 |
ガラス繊維(GFRP) | コストと性能のバランスが良い | 一般建材、外装部品 | 低 |
炭素繊維(CFRP) | 軽量・高強度・高剛性 | 航空、自動車、精密構造体 | 高 |
アラミド繊維(AFRP) | 衝撃吸収性と耐切創性に優れる | 防護材、輸送機器 | 高 |
素材の選定によって、FRPの強度、耐熱性、加工性、仕上がり、コストなどが決まります。
そのため、設計初期段階からの最適素材提案が非常に重要です。
FRPの特長と他素材との比較
FRPは「軽くて強い」素材として知られていますが、その特長は単に比強度の高さだけにとどまりません。
他の素材にはない耐食性、耐候性、絶縁性、成形性の高さといった複数の利点を兼ね備えており、特定の使用環境や性能要件に応じて、最適な素材として選ばれることが多くなっています。
軽さと強さのバランス
FRPは、比重が鉄の約1/4、アルミニウムの約1/2と非常に軽量でありながら、引張強度や曲げ強度では金属に匹敵する性能を有します。
そのため、自動車や航空機、鉄道車両など、「軽量化によるエネルギー効率の向上」が求められる分野での採用が進んでいます。
軽くて強いという素材特性は、部品の小型化や組立工程の効率化にも寄与しています。
優れた耐候性・耐腐食性
FRPは、塩害や紫外線、酸性雨といった過酷な屋外環境でも、金属のように錆びたり腐食したりすることがないという大きな特長があります。
このため、海沿いの設備、プール施設、化学プラントなどでも、鉄やステンレスでは対応しきれない環境においてFRPが重宝されています。
表面処理としてゲルコートを施すことで、美観を長く保ちながら、劣化要因から素材をしっかり保護することが可能です。
絶縁性と非磁性を活かした電気的利用
FRPは絶縁性に優れており、また磁性を持たないため、電気・電子機器の筐体やケース材としての使用にも適しています。
送電設備や制御盤、通信装置のハウジングなどでの採用が多く、安全性や信頼性を高める素材として評価されています。
さらに、使用する繊維や樹脂によっては、導電性を持たせることも可能で、用途に応じた特性調整ができるのもFRPの強みです。
FRPの成形技術と製造方法
FRPの魅力は素材そのものの性能だけではなく、製品ごとに適した成形方法を選べる柔軟性にもあります。
用途や製品形状、求められる精度や生産数量に応じて、最適な製造法を採用することで、効率的かつ高品質なFRP製品の提供が可能となります。
成形方法の分類と特徴
FRPの成形方法は、大きく分けて「解放型成形法」と「密閉型成形法」の2つに分類されます。
解放型成形法の代表例が「ハンドレイアップ法」です。これは、ガラスマットなどの繊維に樹脂を手作業で含浸させ、金型上で積層・硬化させていく方法で、少量多品種や大型製品、曲面形状に最適です。形状自由度が高く、外観にもこだわりやすいため、公園遊具や車両の外装などにも多く使われます。
一方で、密閉型成形法の一例である「L-RTM(Low Pressure Resin Transfer Molding)」は、上下金型で繊維をはさみ、そこに低圧で樹脂を注入して成形する方式です。この方法では寸法精度や再現性に優れた量産製品の製造が可能で、医療機器の筐体や構造部品、電気機器などに活用されています。
>>L-RTM成形とは?製法からメリット・デメリットまで徹底解説!
スプレーアップ法は、繊維と樹脂を同時に噴霧して積層する方式で、成形時間を短縮しつつ、ある程度の外観・構造精度を両立させたい場面に適しています。
成形方法と素材の最適な組み合わせ
成形方法と使用する樹脂・繊維の選定は、製品の特性に大きな影響を与えます。
たとえば、ハンドレイアップではポリエステル樹脂が多く用いられますが、寸法精度や耐久性が求められる製品にはエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂との組み合わせが選ばれるケースもあります。
成形方法と材料の組み合わせを戦略的に決定することで、設計の自由度を保ちながらもコストや納期、品質のバランスを最適化することができます。
FRP製品における課題とメンテナンス性
FRPは多くの特長を持つ優れた素材ですが、使用環境や加工条件によっては注意すべき点や弱点も存在します。
本章では、FRP製品の運用における課題や、長期間にわたって性能を維持するためのメンテナンスのポイントについて解説します。
FRPが抱える課題とその対策
FRPは軽量かつ高強度な素材である一方で、突発的な衝撃に対して脆性破壊が生じやすいという性質を持ちます。
また、樹脂を基材とするため、耐熱温度には限界があり、常温から高温領域で使用する際には素材選定や設計に注意が必要です。
さらに、ハンドレイアップなどの手加工工程を含む成形方法では、品質のばらつきや熟練度に依存する面もあり、大量生産や極限精度が求められる用途には別の工法を選ぶ必要があります。
これらの課題に対しては、製造工程の自動化、L-RTMによる密閉型成形の導入、適切な材料選定といった対応で改善が図られています。
メンテナンス性と長寿命化への工夫
FRPは腐食に強く、劣化しにくい素材ではありますが、表面の紫外線劣化や樹脂の微細なひび割れなど、長期使用による変化は避けられません。
そのため、特に屋外や薬液環境下で使用されるFRP製品においては、**定期的な目視点検や表面保護処理(コーティング・ゲルコート)**が推奨されます。
また、FRPは比較的補修がしやすい材料でもあり、破損時にも部分補修やパテによる修復が可能です。
これにより、製品の廃棄や再製作を回避し、トータルの運用コスト削減につなげることができます。
FRPの耐久性は、設計・成形・運用・メンテナンスが一体となって初めて最大限に引き出されます。
使用環境に応じた保守体制を整えることが、FRPの長寿命化における鍵となります。
日東電気だからこそ可能なFRP
FRP製品に求められる要件は、近年ますます高度化・多様化しています。国内メーカーの設計担当者や購買担当者は、「見た目の美しさ」「複雑形状への対応」「ロットや工期の柔軟性」「電子部品との一体構造」など、さまざまな条件を満たすFRP製造パートナーを必要としています。
日東電気では、FRP製品に対して、素材・工法・生産体制を含めた一貫した技術提案と対応力を強みに、他社では実現が難しい領域まで踏み込んで生産サポートしています。
φ2500×11m対応の超大型FRP製造体制
当社は茨城県磯原に、敷地面積45,105㎡のFRP製品専用工場を保有しています。この広大な生産環境において、φ2500×11,000mmのFRP浄化槽のような、国内最大級サイズの一体成形に対応可能です。
また、大型管体の自動積層機を導入しており、製品の安定品質と製造効率の両立を実現。大型FRP製品を量産レベルで安定供給できる体制を整えています。
さらに当社では、国内での生産のみならず、海外向け製品や、大量ロットでの安定供給が求められる場合には、ベトナム工場との連携によるコスト・納期最適化も可能です。130名規模の現地生産体制により、内外装を含めた一括生産が可能です。
- 国内(茨城・磯原)工場
→ φ2500×11000mmの大型浄化槽まで対応可能な設備を保有
→ 複数台のFRP積層装置と大型型製造体制あり - 海外(ベトナム)工場
→ 常時100名体制の量産対応が可能
→ コストメリットを活かした海外量産・国内品質のハイブリッド供給体制
製品のスケールや数量に関わらず、柔軟な供給体制を構築しています。
設計〜製作まで一貫対応
当社はただ大型FRP製品を単に製造するだけにとどまらず、金型・FRP型の設計支援から対応可能です。過去の製作ノウハウや構造検討の実績を活かし、顧客仕様に基づいた最適な製作プロセスをご提案します。
製造後のメンテナンス性や輸送効率を見越した設計変更提案など、製作目線での上流提案力も当社の特長の一つです。
意匠性の高いゲルコート対応が可能
日東電気では、表面意匠性が求められる医療機器カバーや車両部品などで、ゲルコート仕上げの実績を多数有しています。
- 高光沢仕上げや多色対応が可能
- 表面塗装不要の美観と耐候性を両立
- 紫外線・酸素・湿気からの保護機能も発揮
意匠面だけでなく、機能面での保護性能を兼ね備えることから、屋外設備や輸送機器向けの外装部品でも活躍しています。
ハンドレイアップ製法における高品質対応力
FRP成形においては、職人技術と再現性の両立が求められます。日東電気では、ハンドレイアップ製法における高度な技能教育と品質管理を徹底しており、以下のような案件に強みを持ちます。
- 少量多品種の開発部品
- 難形状・中空構造品
- 曲面形状を伴う外装部品
社内で定期的に技能講習を行い、均質な品質・短納期対応が可能です。
多様な成形工法に対応(ハンドレイアップ・スプレーアップ・L-RTM)
製品ごとに最適な成形法を選定できる体制を保有しています。
- 意匠性・形状自由度 → ハンドレイアップ
- 生産性・効率重視 → スプレーアップ
- 高精度・量産対応 → L-RTM
これにより、試作・単品生産から量産案件まで対応可能です。複雑形状や特殊要求がある製品についても柔軟に製作対応します。また要件に応じて、適切な工法を提案・実行できることで、調達リスクの軽減・開発工数削減に貢献します。
>>L-RTM成形とは?製法からメリット・デメリットまで徹底解説!
50年にわたるFRP製造の実績とノウハウ
当社は、50年以上にわたりFRP製品の製作を継続してきた実績を持ちます。
特に浄化槽などの構造物では、製品内部の液流制御や補強設計、材料選定の知見を積み上げており、「量産できる高品質FRP」を安定して提供できる体制が整っています。
電子部品の一体実装まで可能な垂直統合型対応
日東電気では、FRP筐体の製造に加えて電子機器の設計・実装・配線までを一貫して対応できる体制を整えています。

- 回路設計・基板実装・内部配線の全工程を自社内で対応
- 部品調達や組立工程の省人化・短納期化が可能
- 設計・試作段階から一貫してサポート可能
このような垂直統合型体制により、装置メーカーにおける筐体と電子制御の一体開発に対応し、開発リードタイム短縮に貢献しています。
>>日東電気グループは、OEM・EMSのベストパートナーです。
FRP製品事例をご紹介
続いて、実際に当社が製作したFRP製品事例をご紹介いたします。
大型浄化槽向けFRP製タンク(φ2500×11000)

当社では大型浄化槽向けFRP製タンクに関しての実績を多数有しております。 タンク内には複数の部屋があり、各部屋で汚水を浄化しています。 指定個所から汚水は移流しますが、指定外からの漏水については、製作時に使用する材料や接着方法の見直しを各種メーカーと行い、最適な製作手順を確立し、漏水率を低下を実現しております。
また、当社では50年一貫してFRP製浄化槽(タンク)を製作しているため、製作側からの視点で設計の不備等に関しても改善案を含めてご提案をしております。 FRPは鉄より軽く鉄と同様の強度がある優れた複合材料ですが、製作手順を誤るとその性能が発揮できないため、 製作手順をしっかりと守ることで、正しい性能のFRP製品の製作が可能となります。
大型浄化槽向けFRP製タンク(φ2250×11000)

こちらは大型浄化槽向けFRPタンクです。全長2.5mは規格サイズに合わせた型があり、海外生産や海外案件も多くなっています。一方で今回の2,250mmというサイズは、コンテナに入るギリギリのサイズで、日東電気オリジナルの型で製作しており、多く海外へ輸出させていただいております。
循環式トイレ

従来より取引のあるお客様より、水洗トイレの循環式トイレに関するご相談をいただきました。
本事例の製品は、し尿処理装置処理した再生水を使用し水洗洗浄する仕様となっており、下水道がなく排水できない地域で利用されています。
本製品に関しては弊社の磯原工場でFRPタンク部分を主に製造していますが、設計条件によっては基盤等の製作も弊社の小山工場で受け入れることが可能です。
公園遊具向けFRP製品

こちらは公園遊具向けFRP製品です。サイズは巾4.3mx奥行1.8mx高さ2.1mで、表面はゲル塗装、ハンドレイアップによって成型いたしました。
写真の通り、公園や道の駅などに設置されている遊具です。当社ではこのようなFRP製大物遊具の製作が可能です。またこちらの製品は1色での成形でしたが、お客様のご要望に応じて2トーンカラーの使用も可能です。実際にご相談いただいた事例として、透かし色を使いたいというご要望に合わせて、透明色でのFRP製遊具を製作した実績もあります。
分解組立式プール

こちらは洋上風力発電です。サイズは45m以上のナセルと海面に設置された洋上変電所になります。 塩害対策を施した表面はゲル塗装、ハンドレイアップによって成型いたしました。FRP型として48型を準備の上、パーツ毎に作成し最終組立をして完成させています。
トラック向け防風板

従来より取引のあるお客様より、トラック向け防風板に関するご相談をいただきました。
本事例の製品は、トラックの上部に取り付けられている製品となっており、走行中のトラックが風の影響での蛇行等を防ぐために使用されます。
本製品は弊社の工場にて成形~トリミング加工まで一貫して対応しており、一部強度を確保するためにひも状のガラスを使って部分補強を行っております。
拡幅車両

こちらは拡幅車両のFRP製品事例です。サイズは11,000×2,490×3,590mmで、表面はゲル塗装、ハンドレイアップによって成型いたしました。2011年の震災前に、全都道府県に1台、こちらの拡幅車両を配置する流れがありましたが、当社にてすべて対応いたしました。当社においては、ゲルコートのはしりとなる製品事例です。
こちらの製品は3mm未満と非常に薄いFRP製品で、お客様に納品してから赤く塗装を行い、鉄パイプ等で補強を行っています。3mmという薄いFRP製品のため、ハンドレイアップのために専用の治具が必要でした。当社では、FRP用の治具の設計・製作についても内装しております。
海外向けバス 外装・内装部品

こちらの製品は、ベトナムで製造しているバス部品です。表面にはゲルコートを施し、ハンドレイアップ製法で成形しております。外装および内装部品を含め、1台あたり30点の部品から構成されており、月間100セットを生産・加工しています。 また、外装の大型部品から内装の小型部品まで幅広く対応可能です。ベトナム工場では130名が稼働し、安定した生産体制を確保しているため、大型から小型までの製品のロット生産が可能です。
クーリングタワー用 羽根

お客様からは、既存サプライヤーの生産能力不足により、新たな製造パートナーを探されているとのことで、当社での製作が可能かご相談いただきました。要求仕様は、強度を確保するための鉄芯挿入構造と、指定色での表面塗装仕上げでした。
直径2000mmにも及ぶ大型羽根の製造には、大型成形機だけでなく、広大な作業スペースと搬送設備も不可欠です。45,105㎡もの広大な敷地を誇る当社の磯原工場だからこそ、この大型羽根のRTM成形が可能となります。磯原工場はこのような要件を満たす最適な生産拠点であり、大型金型の設置やハンドリング、重量のある鉄芯入りFRP羽根の移動もスムーズに行えます。
MRI装置用 カバー

お客様は、MRI装置のノイズ抑制のため、FRP素材のカバーを検討されており、大型で複雑な形状のFRP製品の製造実績を持つ当社にご相談いただきました。
本製品は、L-RTM成形を用いて製作しています。L-RTM成形は、低圧で樹脂を注入するRTM成形の一種です。金型内に多数のインサート部品を埋め込む必要があり、高い金型設計技術と成形ノウハウが求められます。さらに、MRI装置に組み込むため、両面の高い面精度も要求仕様として挙げられました。
製作における最大の課題は、大型のドーナツ形状を維持しながら、高い両面の面精度を実現させることでした。当社では、長年培ってきたFRP成形技術を活用した金型設計、そして熟練の技術者による精密な成形管理により、これらの課題を克服出来ました。
表面塗装については、お客様のご要望により、お客様指定の業者様で対応いただきました。当社では、塗装工程を含めた一括請負も可能ですので、お客様のニーズに合わせて柔軟に対応いたします。
FRP製品のことなら、OEM・EMSパートナーズ.comへ
日東電気は、長年培ってきたFRP成形技術を駆使し、お客様の多様なニーズにお応えする中型FRP製品のご提供をしてまいりました。
少量生産や高精度が求められる製品にも、熟練の技術者による丁寧な作業と厳格な品質管理体制で対応いたします。意匠性が求められる製品にも実績が多数ございます。自動車外装部品や家電製品筐体など、外観性が求められる部品もご用命ください。
FRP製品に関してお困りの方はぜひOEM・EMSパートナーズ.comにご相談ください。
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