クーリングタワー用 羽根
業界 | 産業機器 |
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サイズ | 大 2000φ用 800×300 中 1400φ用 600×250 |
材質 | FRP |
加工・製造方法 | 表面:塗装 成型:RTM |
事例の詳細
こちらはをRTM成形にて製作したクーリングタワーで使用される鉄芯入りFRP製4枚羽根です。大型(直径2000mm×800mm×300mm)と中型(直径1400mm×600mm×250mm)の2種類を、月産40~80枚のロットで安定供給しています。
お客様からは、既存サプライヤーの生産能力不足により、新たな製造パートナーを探されているとのことで、当社での製作が可能かご相談いただきました。要求仕様は、強度を確保するための鉄芯挿入構造と、指定色での表面塗装仕上げでした。
直径2000mmにも及ぶ大型羽根の製造には、大型成形機だけでなく、広大な作業スペースと搬送設備も不可欠です。45,105㎡もの広大な敷地を誇る当社の磯原工場だからこそ、この大型羽根のRTM成形が可能となります。磯原工場はこのような要件を満たす最適な生産拠点であり、大型金型の設置やハンドリング、重量のある鉄芯入りFRP羽根の移動もスムーズに行えます。
RTM成形は、閉鎖金型内で樹脂を含浸させる工法のため、寸法精度が高く、複雑な形状にも対応可能です。しかし、大型製品の成形では、金型内の樹脂流動制御と均一な繊維含浸が難しいという課題があります。樹脂の粘度、注入速度、注入圧力、金型温度など、様々なパラメータが製品品質に影響するため、最適な成形条件を導き出すには高度な技術と経験が必要です。当社では、長年培ってきたRTM成形技術により、これらの課題を克服しています。
この大型羽根の製造においては、回転時のバランスが特に重要です。重量バランスの偏りは、クーリングタワー全体の振動や騒音、ひいては寿命低下に繋がります。当社では、熟練の技術者による成形管理により製品品質を担保し、安定供給を実現しています。