振動検知用通信基板

こちらは地震の震度をセンシングし、振動データをWi-Fiで送信する装置に搭載される振動検知用通信基板です。月産500台のロットにて、電子機器EMSとして生産をいたしました。

こちらの通信基板は、当社にて基板アートワーク設計から部品調達、基板実装（SMT、IMT、手はんだ付け）、AOI（外観検査）、樹脂ケースへの組立、最終のファンクション試験までをワンストップで担当いたしました。

部品調達においては、価格・納入リードタイム・信頼性・小回り度合いを加味して仕入先を選定しています。特に価格面では、当社で既に量産手配している共通部品をお客様の設計ご担当者様へ提案し、グロスでの購入によるコスト低減を実現いたしました。また、EOL（生産中止）となる電子部品に対しても、電気的特性や部品サイズを考慮した代替品を迅速に提案しています。

品質管理においては、LEDなど湿気に弱い電子部品はMSLレベルに準じた温湿度管理を徹底しています。また、製品毎のセット配膳を実施し、数量管理と異部品の混入防止に努めています。

本事例の最大の特徴は、当社グループ内の開発課リソースを活用し、試験・管理体制を構築した点です。お客様ご支給の検査仕様に基づき、ファンクション試験用のソフトや試験結果のデータ収集ソフトをグループ内で開発いたしました。さらに、試験用セット治具やケース組立治具についても内製で設計し、3Dプリンタを活用することで迅速に製作いたしました。

また、本製品は電波法技術基準適合（技適マーク）に対応する必要がありました。当社では部品のアプリケーション情報（JSONファイル）の管理や製品との紐付けを徹底し、コンプライアンスを確保しています。さらに製品トレーサビリティについてもクラウド上で管理する専用ソフトをグループ内で開発し、管理の簡略化を実現しています。

当社ではこのように、単なる基板実装に留まらず、基板のアートワーク設計から調達、グループ内リソースを活用した試験環境の構築、コンプライアンス対応、ユニット組立まで、お客様のビジネスを強力にサポートするOEM・EMS体制を構築しています。ユニット機器のOEMや電子機器EMSのことなら、OEM・EMSパートナーズ.comまでご相談ください。