リチウムイオン蓄電システム

こちらは家庭用リチウムイオン蓄電システムです。基板サイズは330×250、製品サイズは530×650、200台／月のロット数でEMS生産いたしました。

お客様より詳細仕様をいただき、当社では基板アートワークの設計段階から携わらせていただきました。基板アートワークでは、電流容量を必要とする厚銅パターンであったため、はんだ上がりに配慮した設計が必要でした。装置組立では、現場の作業性を考慮した板金部品のVE提案を行うだけでなく、組立の要求仕様に従って組立用治具を考案・設計・作製も行いました。また本製品は防水が必要な製品だったため、要所にコーキングを実施し、さらに塗布量をコントロールするためにディスペンサを使用して塗布を実施いたしました。

本製品は蓄電池を搭載する製品で、誤った作業によっては電池の爆発や火災の発生が起こる危険がある製品でした。そのため当社では、事前の工程にてFMEA（故障モード影響解析）を実施し、監視タグの活用や誤作業が発生しない作業手順や対策を重ねました。またヒューマンエラー対策として、カウンタドライバーの活用や、製品単体毎の部品出庫・配膳を実施し、生産段階でエラーが発見できる体制を構築いたしました。

さらに本製品は、第三者認証取得が必要な製品であり、下記の2つの認証が必要となりました。

・S-JET認証：電気用品安全法を補完し、電気製品のより安心安全のための第三者認証制度。
・系統連系保護装置等認証：系統連系技術要件ガイドライン、電気用品安全法などを基にしてJETが作成した認証試験基準に適合。

上記のご要望があったため、お客様と協議を重ねて、お客様に安心いただける組立・検査手順書を作成し、量産化した製品です。

当社ではこのように、お客様が不安に思われる防水や火災などの機能面のリスクを徹底的に排除するためのVE提案や対策についても積極的にご提案を行い、エラーが生じない、万が一生じてもすぐにエラー発見できるEMS生産体制を構築いたします。また各種認証についても、当社の基板設計・実装を担う小山工場にて対応しておりますので、民生機器であっても問題なく生産可能です。各種認証が必要な電気機器のOEM・EMS生産でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。