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基礎知識

ダイカスト製造における薄肉品対応の難しさ

ダイカスト製造における薄肉品対応の難しさ | OEM・EMSパートナーズ.com

ダイカストは、複雑な形状の部品を「高生産性」「低コスト」で製造できるため、自動車部品を含めて、非常に多くの製品で活用されております。しかしながら、材料や部品の厚み、表面処理の精度などお客様のご要求にお応えするには高い技術力が必要なデメリットもございます。今回は、そんなダイカスト製造における薄肉品への対応の難しさについてご紹介させていただきます。

 

ダイカスト製造とは

ダイカストは、金属を溶かして型に流し込み、冷却して固めることで製品を形成する製造プロセスです。ダイカスト機械が使用され、加熱された金属合金が溶解され、射出ポートから金型内に充填されます。金属が冷却されると、金型の形状に沿った金属部品が作成されます。ダイカスト製造は高い精度かつ短い製造サイクルを実現するため、複雑な形状や細部をスピーディに製造することができます。そのため、ダイカスト製品は様々な産業で使用され、自動車や航空宇宙、家電製品などの分野で重要な役割を果たしています。ダイカスト製品は金属材料や金型等の品質管理と製造における専門的な設計といった複数の要素が重要となるため、製品仕様を満たす機能や品質を確保するためには高い技術力とノウハウが必要となる製造方法です。

 

薄肉加工の難しさ

近年、自動車の軽量化など、様々な機器でエネルギー効率を高めるための軽量化の要望が多くございます。軽量化を実現するうえで、部品の厚みを薄くして使用する材料を削減する「薄肉化」は非常にメリットの大きい加工となります。しかしながら、強度含めた品質を維持しながら薄肉品を製造するためには、高い技術力が必要となります。こちらで、その難しさを4つのポイントに分けて、ご紹介させていただきます。

冷却制御の難しさ

薄肉品のダイカストでは、金属が急速に冷却されるため、冷却制御が非常に重要です。金属が急速に収縮することで応力が生じ、薄肉部分が歪む可能性があります。また、急激な冷却によって金属が収縮する際、内部に残留応力が生じることもあります。これらの問題を避けるためには、適切な冷却速度と冷却媒体の選択が必要です。

熱の均一性の難しさ

薄肉品のダイカストでは、金属が均一に加熱される必要があります。均一な熱の伝導がなされない場合、一部の部位が過熱または過冷却される可能性があります。これにより、製品の品質や強度に影響を及ぼすことがあります。均一な熱の伝導を実現するためには、適切な加熱方法や適切な金型設計が必要です。

金型の摩耗と寿命の問題

薄肉品のダイカストでは、金型の耐久性が重要です。薄肉品の製造では、金属が高速で注入されるため、金型には高い圧力がかかります。これにより、金型の摩耗が進み、寿命が短くなる可能性があります。金型の寿命を延ばすためには、適切な金型材料の選択や適切な潤滑剤の使用が必要です。

気泡や欠陥のリスク

薄肉品のダイカストでは、金属が急速に冷却されるため、気泡や欠陥が発生するリスクが高まります。特に、金属が急速に冷却されることで、金属中の気泡が形成される可能性があります。また、金属が薄くなることで冷却が不均一になりやすく、不均一な冷却によって欠陥が発生するリスクも高まります。これらの気泡や欠陥は、製品の強度や外観品質に悪影響を与えることがあります。

気泡や欠陥を最小限に抑えるためには、いくつかの対策が必要です。例えば、適切な金属の合金設計や金型設計を行い、金属中の気泡を最小化することが重要です。また、適切な冷却速度や冷却媒体の選択、および適切な注入圧力と注入速度の制御も欠陥のリスクを低減するために重要です。

 

ダイカスト製造の薄肉品のことなら、OEM・EMSパートナーズ.comまで!

複雑形状、多工程部品の豊富な実績を有する当社であれば、ダイカスト製造の難易度の高い薄肉品の部品であっても、問題なく対応することが可能です。

従来他社様で製造されていたお客様で、品質・コスト・納期で満足がいっていない部品はございませんでしょうか。

薄肉品は、金型の製造など複数の工程で前後の繋がりを踏まえてポイントを押さえた製造を行う必要がございます。

金型の製造、鋳造、部品加工、機器組付け、品質検査など複数工程を一気通貫で対応することでお客様のご要求をクリアした製造が可能となります。

薄肉品でお困りごとをお抱えのお客様がおられましたら、ぜひお気軽にお声かけください。

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