鋳ばり(鋳造バリ)
鋳ばり(鋳造バリ)は、ダイカストや金属鋳造で発生する代表的な鋳造欠陥の一つです。主に金型の分割面や入子(いれこ)、エジェクタピン(押出しピン)の隙間などに溶けた金属(溶湯)が侵入し、凝固することで、製品の形状から余分に張り出した薄い金属片や突出部として現れます。
ダイカストにおける鋳ばりの発生原因
ダイカストは、精密な金型に金属溶湯を高圧で圧入し、高精度な鋳物を大量生産する鋳造法ですが、以下のような要因で鋳ばりが発生します。
- 金型の合わせ面や部品(入子、エジェクタピン等)の隙間が大きい
- 金型の型締力が不足し、鋳造時の圧力に負けて型が開いてしまう
- 金型やエジェクタピンの摩耗・変形による隙間の拡大
- 金型設計の不良やメンテナンス不足
鋳ばり発生の主な悪影響
- 製品の寸法精度や外観品質の低下
- 製品重量や肉厚の増加
- 追加のバリ取り工程が必要となり、コストや工数が増加
- 金型やダイカストマシンの故障リスク増大
- 作業者のケガなど安全面での問題
鋳ばりの対策方法
鋳ばりを抑制・防止するためには、以下のような対策が有効です。
- 金型の高精度な設計・製作と定期的なメンテナンス
- エジェクタピンや入子など可動部品のクリアランス管理
- 型締力と鋳造圧のバランスを考慮したダイカストマシンの選定
- 耐摩耗性・耐熱性に優れた部品の採用
- バリが発生した場合は、機械加工や手作業によるバリ取り(トリミング)を実施
ダイカストにおける鋳ばりのまとめ
項目 | 内容 |
---|---|
発生箇所 | 金型分割面、入子、エジェクタピンの隙間など |
主な原因 | 型合わせ不良、型締力不足、部品の摩耗・変形、設計不良 |
悪影響 | 品質低下、コスト増加、作業安全性低下 |
主な対策 | 高精度設計・メンテナンス、適切な型締力、耐摩耗部品採用、バリ取り工程の実施 |
鋳ばりはダイカスト製品の品質や生産効率に大きく影響するため、発生要因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
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